サイレンス 映画

映画は観れないかなー?

と思って小説を読んだのですが、

結局、観てきました。

 

感想は…

とても素晴らしかった!

 

もう感想など、それだけで良く、

何を言っても、蛇足にしかならないと思うのですが…

(それぞれのシーンで、こと細かく、誰かと議論したくなります 笑)

 

「この映画を撮るのに28年間必要だった。」

という監督、マーティン・スコセッチの言葉が、

嘘でも大袈裟なものでもなく

素直で正直な言葉だったのだと、感じました。

オリジナルである小説、

『沈黙』

を、さらに進化させた力強さ、

公平である高い視点、

どのシーンで小説の、

ある部分のメッセージを、どこで伝えるか?

というような試行錯誤を、

延々と繰り返したのだろうなぁ。

と、感じれると同時に

映画は、原作を超える表現も可能なのだ!

とも感じました。

 

小説では、ロドリゴの主観の視点が主ですが

映画では、様々な視点から撮られています。

正直、自分視点の低さを思い知らされました。

 

ものすごく低い視点で、観てしまえば

キリシタンに、これ程酷い仕打ちをする

役人は悪と見なされてしまうかもしれませんが

弾圧する彼らの仕草を、観察していると

そうでは無いことに気付かされます。

 

真理とは…

そして人の心理とエゴというものが

リアルに描かれていました。

それは、一個人の平和のみならず

国という平和…

その戦いにもとれます。

 

観終わった後、決して後ろ向きな意見でなく、

人とはなんなのだろう?

という側面に、立ち返らされ

また、今、この日本という国の根、

その根は、何なのか?

(救いや、幸せを感じさせるものは、何なのか?と、問えば、わからないでもないのですが…)

そして、

その根は、どの様に根付き、

これからどう芽吹くのか?

と、考えさせられました。

 

映画、全体の印象は、

とても、静かで重く、

そして美しいと感じました。

 

あとは…

日本が上手く表現されていることに感激したり

日本の役者も、素晴らしく、配役されていたことにも驚きました。

(農民が悔悛をする時に、片桐はいりさんが登場したシーンは、唯一ほわっとできた 笑)

イッセー尾形さんの息遣いも!

あれは日本芸当だと思う!

他にも…!!

(好きな役者さんが出過ぎているので

切りがなくなる…)

 

小説では、締めの部分で、突然に、難しい問いを感じたのに対し

映画では、逆の印象、ここまできて

ここまでやっといて、

そのメッセージに落ち着くのか!?

とも思いました 笑