ビフォア・サンセット

クラクラするほどに緊張感漂う恋愛映画。

 

調べてみると3部作の中の作品。

多分前作で熱愛し、その後、出会えずに9年ぶりに奇跡の再会という感じ。

 

それぞれの人生には、たくさんの色を塗り重ねてきたが、2人の描く絵は、あの時から止まったまま。

 

それぞれの歩んだ人生の絵を見せ合い、その互いの絵の中に自分が存在するのだろうか?しないのだろうか?と、気付かれないように?思案しつつも、いっそのこと、今訪れている幸福感の中へダイブし、飲み込まれてしまえれば!という衝動に抗い、会話の中で過去、現在、未来を確かなものは何ひとつ無いと知りつつも探る。

 

劇中では、ずっと会話で埋め尽くされています。

その会話も、幸せ、愛、信仰などに対し、様々に議論し、ユーモアを交え(ユーモアを交えれるところに大人を感じれます)時には、駆け引きをし、時に、想いをぶつける。(まあ、恋を重ねた女性の賢さに、男性が敵うはずはありませんが…)

 

その議論は、今まで読んできたいくつかの本の復習にもなり、そこは個人的に良かった。

 

約80分くらいの短い映画ですが、無駄なところがひとつもなく、ラストの締め方も、最高!!

 

恋愛映画は観ないけれど、教養は好きという方にもおすすめです。

もちろん、恋の辛さ、嬉しさを感じたい方はぜひ!