本を守ろうとする猫の話

帯にある言葉。

表には

「お前はただの物知りになりたいのか?」

裏には

「お金の話はやめて

今日読んだ本の話をしよう。」

 

このふたつが、気になって

気まぐれに、手に取った本。

 

だが、この気まぐれは良かった。

今こそ、小説、文学を読むようになっているが

昔は、自己啓発から始まり

哲学、心理学、宗教、科学

あと…

趣味 笑

が、ほとんどだったが、

トマス・ピンチョン

『ヴァインランド』や

この本にも出てくる

ガルシア・マルケス

百年の孤独

この辺りに、出会ってからは

世の中には、なんてすごいものがあるのだ!

と感激し、貪るように読み始めた。

 

ただ、何の為になるの?

と問われれば、答えに困ってしまう。

 

本を読む。

知識を得る。

この事は、大切だが、

もう一つ、とても大切な事を忘れてしまっている。

 

そう。

心だ!

 

人は、音楽、小説、映画。

この3つから

人格を育てると

聞いた事があるが、一見

それらは、遊びと呼ばれるものであって

興味の無い人にしてみれば

ただの暇つぶしのようなものだ。

 

「そんな事してる暇があるなら、働け!稼げ!」

というのが本音なのではないだろうか?

経営ですら、松下幸之助さんの時代、

信念とは違って、

利益を出すことや、

株主を満足させる事が、一番で

従業員は、まるで消耗品のように扱ったり、

操ったりしているように、みえるところも少なくない様に思える。

 

それにしても、心を育てるというのは

簡単なことではない。

そして、世間から認められることも

例外もあるだろうが、特に無い。

 

難しい上に、価値が認められにくいとすれば

成功やお金が、絶対的価値持つ世の中では

それら(つまり本)は、存在を潜める。

 

最近は、本が読まれなくなったという

文字を頻繁に見つける。

逆に、速読や多読という文字も

沢山目に付く。

 

 

 

本を守ろうとする猫の話

本を守ろうとする猫の話

 

 

 

ここから下はネタバレになってしまいますm(_ _)m

 

 

この小説は、本を読むことは、

心を育てる。

それはつまり

"人を思う心"

を教えてくれるもの。

形成するものだと

いう所に行き着く。

 

少年のみせる変容は、

ただ、本を読む事だけでは

力不足だが

それらが、あることによって

大きな真理へと気付く、

礎なのだという事を教えてくれる。

 

ストーリーは、

ものすごくシンプルで感動するものなので、

この本が、アニメ化とかなるといーなー。

なんて思った本でした。