ビッグアイズ
ティムバートン監督作品。(ネタバレ)
妻の絵画を、自分の作品として売出す夫。
その商才は素晴らしく、ビッグアイの名を知れ渡らせる。
妻はまさか自分の作品として紹介されていない事に衝撃を受けるが、売れるという事実と
共犯という夫との言葉に、恐れ、流れに任せてしまう。
だが自分の魂でもある絵に、自分の作品だと言えないツラさと、夫の虚言癖とエスカレートする狂気に恐れ、逃げたしたのち
宗教に出会い裁判を起こす。
という物語。
実際、悪いのはウォルターだろうが
彼という存在がなければ
マーガレットは、無名のままだった可能性は高い。
じゃあ、作者を偽らなければ、共にわだかまりなく成功できたではないか?と思うが
それは違うと思う。
ウォルターは、何よりも名声、
それも歴史に刻まれるほどの名声を欲していたのだと、セリフを聞いているとわかる。
それも、自分の作品でなくてもいいという精神には、驚きを隠せない。
もちろん、お金への執着心はすごいが、最後は無一文で亡くなってしまったようだ。
それにしても、ペテンというか、嘘を真実に捻じ曲げる、話術がすごかった。
裁判での彼の振る舞いは、すでに滑稽なもので、笑えるが
それまで、周りのほとんどは騙されていた。
素晴らしいものを、感じることができるのが
自分自身の感性のみだということは
ほとんど無く
何かしら、つけられた価値に対して
納得し称賛してしまっていると思う。
と、そのようにも感じましたが、
感性は鍛えることが出来ます。
少しでも、自分自身の心で感動できる力を鍛え続けていたいと思いました。